病理医ぱそ太郎の病理と日常

温泉好きのふつーの若手病理医、ぱそ太郎が病理、医療などについて日々考えることを綴ります。有益な情報を発信できればと思います。ぱそ太郎Lab.

若手医師にとって個人型確定拠出年金は積極的に利用する価値がある制度

個人型確定拠出年金 (愛称 iDeCo: イデコ)は加入されていますか?

個人型確定拠出年金は、若手医師にとって利用しない理由がない制度です。 

それは、節税と自分退職金作り、そして資産運用について勉強するきっかけになるからです。

個人型確定拠出年金自体は、以前から制度としてはありましたが、以前は医師には利用しにくい制度でした。それは、以前は加入できる対象者が限られており、数年単位などでの短期間での異動が多い医師にとって、たまたまあるタイミングで加入できる環境にいたとしても、その後の異動により拠出できなくなる病院へ移ってしまうことがあったからです。

 

2016年までは、個人型確定拠出年金の加入者は、自営業者や勤務先に企業年金も企業型確定拠出年金もない会社に勤める給与所得者等に限られていました。しかし、法改正により、2017年1月から公務員や専業主婦(夫)、確定給付型年金制度がある給与所得者などもiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象者に加わりました。ほとんどすべての国民が入ことができる制度となり、これで、医師にとっては非常に入りやすい制度となりました。ほとんどすべての医師が入るとこができる制度に変わりました。

医師の場合、数年単位で勤務先が変わることが多く、2016年までは、例えば代表的な例としては公立病院に異動になると拠出ができなくなったりする不都合がありましたが、現行の制度(2017年1月から)は公立病院勤務となっても継続して拠出し続けることができます。今の制度に代わり、基本的にどのような病院に勤めていても、拠出額は異なりますが、確定拠出年金の拠出ができるようになりました。拠出額は勤務医の場合、月額12000円拠出か(公立病院など)、月額23000円拠出(通常の厚生年金加入の民間病院勤務の場合など)が上限となる人が多いのではないでしょうか。ちなみに国民年金加入の常勤先のない大学院生の場合は、月額68000円までです。

 

この個人型確定拠出年金の最大のメリットは節税効果です。拠出額は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、所得税率が高ければ高いほど、節税効果が高い制度です。拠出額が全額控除になるというのは、生命保険の控除などと比較し圧倒的に有利です。

つまり、年間拠出額×所得税率(課税所得により異なる)、年間拠出額×住民税(10%)が節税できるということです。

 

受け取る際にもメリットがあります。受け取りは六十歳以降となりますが、一般に、退職金が少ないことが予想される医師の場合は、確定拠出年金の老齢給付金を一時金として受け取り、退職所得控除を利用すると良いでしょう。医師は年俸制などで退職金がなかったり、頻回の異動で退職金がほとんど期待できない人も多いでしょう。ですので、医師の場合、退職金がないあるいは非常に少ないために、退職所得控除のメリットをそもそも享受することができていないことが多いのが現状ではないでしょうか。確定拠出年金の老齢給付金を一時金として受け取ることは退職所得控除を活用する機会とすることができます。確定拠出年金の老齢給付金を一時金で受け取る場合は、勤務先から支給される退職一時金等と合算し、退職所得として他の所得とは分離して課税されます。退職所得には勤続年数に応じた退職所得控除の適用があり、退職所得控除額を超過した金額の1/2が課税対象となります。ちなみに、確定拠出年金では加入年数を勤続年数に読み替えることになるようです。

 

もう一つは、若い時から、資産運用を行うきっかけになる。ということもメリットと考えます (これが実は最大のメリットかもしれません)。個人型確定拠出年金に加入するには、自分で、個人型確定拠出年金を取り扱っている証券会社や銀行に資料請求をし、加入手続きを行い、運用する商品を決める必要があります。個人型確定拠出年金の拠出額そのものは少額ですので、これだけで資産形成は難しいですが、この商品選びを通じて、経済について興味を持ち、その他の部分での経済行動に生かすことができる可能性があります。ぱそ太郎の身の回りでも個人型確定拠出年金の加入をきっかけに、まじめに資産運用、資産形成について考える人が増えてきています。

 

個人型確定拠出年金に加入するにあたり、具体的には次の記事をご覧ください。

www.patho-spa.com具体的に運用商品を何にするか、証券会社をどこにするかという記事も書いています。 

www.patho-spa.comSBI証券での個人型確定拠出年金、実際について紹介します。

www.patho-spa.comぱそ太郎の投資についてシリーズも機会をみて書いていきます。

ぱそ太郎は米国株投資、米国を対象としたインデックス投資が好みです。

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個人型確定拠出年金以外にも少額から始められるNISAは投資の練習によいと思います。

NISAは確定拠出年金と別に証券口座の口座を解説する必要があります。

ぱそ太郎も利用していておすすめはSBI証券です。

NISA